日本における肥満
肥満とそれに伴う健康障害の増加は、日本国内でも深刻な問題となっている。2012年に出された国民健康・栄養調査によると、BMI25以上の肥満者の割合は、男性が29.1%・女性19.4%と報告されている。すなわち日本国民の4人に1人が肥満者という事になるのだ。また、年単位の推移をみていくと男性は特に、年齢階層で1980~2012年で平均して10%以上の増加が確認されているのだ。肥満・肥満に起因する病気・若しくは肥満に関連する健康障害が合併する肥満症ないし病気を適切に診断し、適切な治療・管理を行う事を日本肥満学会が提唱している。しかしながら、人間ドックや健診はあくまで任意型だ。肥満と紐づく肥満症などの警鐘は鳴らし続ける必要があると言え、一貫した対応が非常に重要となってくるだろう。治療や生活指導を行うにあたって、現実的な目標を掲げる若しくは提示することが大切である。特定保健指導の結果からは現在の体重から3%の体重減で健康障害の改善がみられると判明している。従って3~6か月で現在の体重から3%の減量を目標として、食事療法・運動療法・行動療法等患者さんにあった方法を取り入れて指導を効果的に行っていくことが必要だといえるだろう。