認知症
現在の日本における認知症の内訳は、アルツハイマー型認知症が約50%と脳血管性認知症が約15%とに大きく分別され、この両者の混合型が15%、その他と分けられている。その中でも半数に上るアルツハイマー型というのは、特殊なタンパク質が脳細胞に蓄積して大脳が萎縮していく病気である。一方脳血管性は脳梗塞や脳出血が引き金となって脳細胞に障害をきたす病気である。
これらの病気を見つけるためには、知能評価スケールや頭部CT・MRIによって検査をする必要がある。そのうちの知能評価スケールというのは、認知症の可能性があるか否かを簡易的に調べる問診項目の事である。内容は自身の年齢・問診票を書く際の日時を理解しているかどうかなどの設問に回答してもらい知能機能を調べていく。この問診結果を踏まえ、頭部CTやMRIによる脳の状態などから併せて判断し病気の発見に努める。
また、認知症も他の病気と同様血液検査を実施し、血液中のコレステロール・中性脂肪・血糖・血小板などの値から脳の動脈硬化について調べたり、心電図から不整脈がないかなども調査していくのである。さらに詳細を調べるとなれば「SPECT(脳血流シンチグラフィー)」と呼ばれるごく微量の放射性物質を地内に投与し、臓器の形態や働きを画像化する検査機器を用いて血流状態を観察したり、脳波検査で脳波の変化を調べたりすることも可能である。