糖尿病
今日の日本でも多くの人が抱える病気、糖尿病。インスリンというホルモンの分泌や働きが弱まってしまうことにより、ブドウ糖の血中濃度が高くなってしまうという病気である。遺伝的素因に加え肥満やストレスなど日頃の生活習慣・環境などが引き金となって発症してしまう。高血圧やメタボなどの症状と同様に動脈硬化の進行を促進してしまうだけでなく、目の網膜・腎臓・神経の障害などの重大な合併症を引き起こす。
この糖尿病、どう発見するかというと、血液検査で空腹時の血糖の数値を調べるだけで見つけることが可能なのだ。尿検査という術もあるが、尿に含まれる尿糖は病気が進行してからでないと発見できないため、血液検査で見つけることが重要だといえるだろう。この空腹時の血糖が126mg/dL以上・HbA1cが6.5%を超過していた場合はより詳しく調べる為にブドウ糖負荷試験を行う。その結果から、糖尿病型と正常型に分類するのである。前者に該当された場合には、症状なども含めて検討し診断を下すという流れになる。
ところで、糖尿病という病気の最も恐ろしい事の一つが合併症である。糖尿病腎症・糖尿病網膜症・糖尿病神経症が三大合併症だとされている。
腎症の場合、腎機能が低下してしまいやがては腎不全に至る為、腎機能を調べるクレアチニンなどを検査することで合併症の有無を見つける。
網膜症の場合、視力低下により最悪の事態では失明する例も少なくはない。
眼底検査などの眼科健診が必要となってくる。
神経症だと全身の神経が障害され、眼球運動・発汗・消化吸収能力の異常・立ちくらみ・膀胱麻痺・神経痛といった様々な箇所に影響を及ぼす。そのため、患者さん一人ひとりの症状に沿った検査を行う必要があるだろう。
この三大合併症に加えて動脈硬化も進みやすい状況もある為、定期的に検査を受け、自身の病状をきちんと理解することが大切だといえるだろう。