病理検査
病理検査というのは、異常のみられる臓器の一部を採取あるいは切除したもの、「病理検体」と言いますが、これから標本作製して顕微鏡で観察する事で診断を行うという検査になります。標本は専門の技師が作製しますが、診断は病理医が行います。病理医は、出来上がった標本を顕微鏡で観察し、正常か異常か・良性か悪性か・何に分類されるのかといった診断を行います。これらは数値で表せられるものではない為、機械に判定させるという事が出来ないのです。この事から一般的に病理「検査」とは呼ばれていますが、その報告は「検査結果」ではなくて「病理診断」とされています。通常病気の診断というのは、患者さんの病状や血液検査の結果・X線検査の所見などから行っていきます。しかし、協力な薬を使用する・大きな手術を行う必要がある場合などでは診断確定が必要となります。そのような際に用いられるのが病理検査だと言えます。そしてその結果は治療方針の決定にも関与します。「生検」「手術検体検査」「細胞診」「病理解剖」この4つが病理検査の主な内容となります。確認の為に少量の組織を採取し検査する事を「生検」、手術の際に切り取られた臓器の一部を病理検査する事を「手術検体検査」、少ない材料からでも判定が行える「細胞診」、そして亡くなった方のご遺体を解剖して検討する事を「病理解剖(剖検)」と言います。