フォローアップをより効果的にするには
まずもって確認しておきたいのは、人間ドックを行う意義・目的である。諸検査によって自覚症状が無い段階の疾病の早期発見に勤める、保健指導や専門機関の受診勧奨、経過観察を行うことが最大の目的である。そしてそれによって疾病の予防・改善・最終的には健康増進に繋げる事である。まとめると、健康寿命の延伸が究極の目的であるといえるだろう。
だが、人間ドック健診統計調査委員会によると生活習慣病関連項目における異常頻度は上昇の一途をたどっているのだ。このギャップが一つ現代の健康問題であると言えるだろう。従って、健診施設は問題を解決するべく受診者に対して次回受診時までに改善のフォローアップ・サポートを行う必要があるという訳だ。
では具体的にどのようにフォローアップを実施しているのかという点を見ていこう。まず、対象者は検査値によってA(異常無し)~E(治療中)の5段階評価がなされる。その中でもC(要経過観察・生活改善)の判定がなされた場合には、健診当日に保健指導を行い、継続的に観察を行っていく。フォローアップの期間としては、異常項目や重要度・内容によって変わってくることもあるのだが、おおよそ3~6か月が望ましいとされている。3~6か月後に再度検査を行うという事になる。