病気が見つかる前に病気を発見する
健康診断というと、「病気を早期に発見し、軽度の内から治療に取り掛かり治していくものだ」と考えている人は多いと思う。この、病気を早期に発見して予防していくことを「二次予防」という。この段階で「二次」なのだ。
というのも近年、医療の進歩に伴い考え方が変化してきたのだ。病気になってしまう前に、例えば病気になりやすい体質や素因、身体的な変化・推移を調べることで、予兆を発見する予防方法が生み出された。これを「一次予防」という。
つまりは、定期的な健康診断がその予兆発見を可能にするということだ。普段の生活では気づけていなかった病気を早期に発見するというのも勿論大切なのだが、病気の芽がまだ土の中に眠っている段階で見つけてしまおうというのが、健康診断の重要な目的なのだ。
最近の医療進歩と検査機器の開発によって、病気がまだ種の状態でも発見することも可能になってきている。しかしながら、当然健診を受けなければその恩恵に預かることはできない。また、健診に訪れ精密検査もしくは再検査という提案があっても「病気が見つかっていないのならまだ大丈夫だろう」とそのままにされてしまうケースも少なくない。どうか、健康診断の大切さを再認識していただきたく思う。